2008年3月13日木曜日

<1日目の16>ベネッセハウス・テラスレストラン 7:00PM

約1時間の散歩は楽しかったが、すっかり体が冷えてしまった。ほぼ全てを見終わったころ、夕食の時間になったので、今夜の夕食会場であるテラスレストランへ向かった。

ここの夕食は、コース料理のみである。私たちは体を温めたくて、スープのある6300円のコースを選んだ。

前菜、スープ(野菜のポタージュ)、魚料理(魚の蒸し焼き)、肉料理(ポトフ)、そしてデザート。

・・・前菜からデザートにいたるまで、美術館のディナーだけあって、いろんな意味でなかなかアーティスティックなお料理である。こだわりとしては、「地場の素材を使うこと」「美的であること」の2つに努力しているように思えた。ときどき奇をてらいすぎてビミョーな味わいになっている皿がないでもないが、まず見た目が凝っていて面白いし、野菜が多めでヘルシーな感じが良い。

コストパフォーマンスという観点からは、同じお値段でよりおいしいお料理が出せるお店はたくさんあるだろうが、場の雰囲気を楽しむという観点ではここの料理はよく考えられている。そして、最終的にはデザートがメチャクチャおいしいので全てが許せてしまう。ここのデザートはホントに凄かった。なんなんだろう(笑)

<写真上>魚料理。蒸したひらめ(確か)の抹茶ソースがけ。
<写真下>デザート。ショコラフォンダンとみかんのピール、ココナツアイス添え

2008年3月11日火曜日

<1日目の15>ベネッセハウス屋外 6:00PM

ベネッセハウスでは、予約の時点では夕食の予約は必須ではない。本館であるミュージアム棟での食事は要予約だけれど、パーク棟にあるテラスレストランは当日予約で大丈夫なのだ。

私たちは夜7時に夕食の予約を入れ、それまでの間、移動がてら屋外アートを見て歩くことにした。本来、ミュージアム棟とパーク棟の間は若干距離が離れているのでバスで移動するようになっているのだが、その間のルートに屋外美術作品が点在しているので、散歩がてら見て回ることもできるようになっているのだ。

フロントで野外作品の位置と作品名を書いた地図をもらい、オリエンテーリング気分で一つ一つ見て回る。

残念ながら、いくつかの作品は補修中で近寄れなかったが、屋外にあるものはダイナミックで派手な作品が多く、なかなか面白い。好きなように近づいて、いろんな確度で見てみたり、ものによっては触ってみることもできるのが醍醐味であろう。(作品保護のため、触らないで・・・とパンフには書いてあるのだけれど、そもそも潮風にさらされている作品なのだからあまり気にしても仕方ないように思われる・・・もちろん、乱暴に扱うのはご法度だとは思うのだが。)

写真上:「シップヤード・ワークス 船尾と穴」(大竹伸朗)
浜辺に廃船のかけらがたたずんでいる。かつて船だったものが海を臨んで陸の上にあるさまは、すこし詩的で寂しい。


写真下:「南瓜」(草間彌生)
浜辺の廃船とはまったく違う、力強い存在感。草間さんの作品は、何を見てもそこに「草間さん」が存在していて、彼女にしか創れない、炸裂するようなパワーが宿っているのが凄いと思う。


<1日目の14>バルコニーからの眺め

泊まった部屋には大きなバルコニーがあり、そこからの眺めはこのような感じ。
ちょうど窓が西に向いており、海に落ちる夕日の美しさを堪能できる。
湾の美しさもあいまって、なかなか幻想的な風景である。

2008年3月10日月曜日

<1日目の13>ベネッセハウス305号室 5:30PM

そんなわけでまずは港からシャトルバスでベネッセハウスに直行し、チェックイン。

ベネッセハウスには、「ミュージアム棟」(美術館の建物そのもの)、「パーク棟」(少し離れた屋外展示に面した建物)、「ビーチ棟」(浜が目の前)、「オーバル棟」(ミュージアム棟の別館。詳細は後述)の4つの建物があり、それぞれに宿泊室がある。

私たちは、ミュージアム棟の一番お手ごろ価格の部屋である305号室に宿泊した。一番お手ごろ、とはいっても決して居心地は悪くなく、ご覧のとおり部屋は広々していて清潔感があるし、窓の外の眺めが素晴らしい。リゾート気分満載である。

各部屋にはその部屋に入らないと見られないアート作品が展示してある。それから特筆すべきは、部屋にテレビが常設されていないこと。たぶん意図的なものだと思う。(フロントに頼めば貸してくれるらしいが。)

おかげで、部屋の中も外もすごく静かで、夜は雨音を聞きながら眠り、朝は風が窓をたたく音で目覚めることとなった・・・まさに「自然の中でくつろいでいる」感覚である。日常生活ではなかなか自然の音に気を留めることがないので、新鮮な体験だった。

あと、細かい話で恐縮だが、セルフサービスのお茶・紅茶があるのはわりと普通だけど、ドリップタイプのコーヒーもついてるのはちょっとステキだと思った。

お風呂はユニットバスだけれどそれなりにゆったりつくられているし、過不足ない。なかなか気持ちよい滞在のできる宿である。

<1日目の12>直島:宮浦港 5:00PM

ついに直島に到着。日はすでにだいぶ傾いていた。
フェリーを降りると早速、近代的な「海の駅なおしま」と鮮やかな草間彌生の「赤かぼちゃ」がお出迎え。(この写真には写ってないけどもう少し左にある)

その後ろには、懐かしい感じの漁師町が静かに控えている。

そんなコントラストの強い風景が自然に共存している不思議。

ただ、あんまり風景を味わっているヒマはなかった。

フェリーの時間に合わせて、今夜の宿「ベネッセハウス」の島内循環バスが待っていたからである。
母に急かされて慌ててバスに乗る。(実際は、出発時間がわりと余裕を持って設定されているようで、そんなに急がなくてもよかったのだが)

直島町のホームページによると、この島は早くから瀬戸内の交通の要衝だったようで、その島の名は保元の乱(1156年、平安末期の朝廷の権力争い)に敗れた崇徳上皇がこの島に立ち寄ったとき、島民の素直な気性を賞して名づけたものという。江戸時代には幕府の直轄地だったというし、船で瀬戸内を行くときに寄港地として使いやすかったのだろう。

港町として発展してきたこの島の転機は2つあり、一つは1917年の三菱マテリアルの製錬所設置。これによって島は漁業と海運業に加えて、工業による発展の機会を得た。そしてもう一つが1989年以降のベネッセによる一風変わったリゾート開発事業の開始だ。

教育事業の一環としての国際キャンプ場の設置から始まったベネッセの事業は、1992年に「泊まれる美術館」であるベネッセハウスのオープンへと続き、それからいくつかの企画展を経て、そのうち屋外展示、さらには町の廃屋を利用した作品展示へと広がり、次第に島全体をアートにする試みへとつながっていった。

今では世界中の優れたコンテンポラリー・アート作品がそろう、アート界では日本でももっとも注目度の高いエリアとなっている。

このような方向で発展しているリゾートは日本ではほかに例を聞いたことがないし、おそらく世界でも珍しいと思われる。逆にここが有名になりすぎたのでなかなか二番煎じは難しいのではなかろうか。直島は、それぐらい「尖った」場所なのである。

2008年3月6日木曜日

<1日目の11>宇野港 4:00PMぐらい

茶屋町駅で宇野線に乗り換え、田んぼの風景を走り抜け、終点の宇野駅に到着。

宇野駅は「ターミナル」らしく線路が尽きた向こうに駅舎があって、その改札をくぐるとすぐに港が見える構造になっていた。

宇野港は、瀬戸大橋ができる前は中国地方と四国を結ぶ最大の拠点の一つで、交通の要衝だったのだそうだ。その歴史を物語るように、港はとても立派で、フェリーの船着場がいくつも並んでいる。

ただそのわりに人がいなくて閑散としている感じが、どことなく寂しい。

先ほども書いたように今は列車や自家用車で香川の高松まで行けてしまうので、宇野港と高松を結ぶフェリーの意義は昔と比べて薄れてしまっているに違いない。ただ、私たちのように、橋の通っていない瀬戸内の島々の一つに行きたい人々にしてみれば、船は相変わらず重要な交通手段だ。

私たちの向かう「直島」に向かうフェリーは、現在この宇野港と高松港からのみ出ていて、もっとも本数が多いのはこの宇野港からの路線である。距離も短くて20分ぐらいで着いてしまう。

港のフェリー待合所で30分ほど過ごした後(ここはあまりにも何もなくてとても手持ち無沙汰だったが)、フェリーに乗り込んでいよいよ直島へ向かう。

<1日目の10>岡山駅:快速マリンライナー 3:13PM

後楽園を出たころには2:30を回っていた。

一応、岡山駅前に帰るリミットを3:00に設定していたのでバスを探したが、うろうろしている間に行ってしまったのでタクシーに乗った。後楽園の正門前にはタクシー乗り場があって、常時何台も待っているので、あまり探し回る必要はなかった。

駅に着いて、まずコインロッカーに預けておいたキャリーケースを取り出し、少しだけ駅の名店街をうろうろ。妙にじゃこ天の美味しそうな店があったので、軽食用にゲットした。

それから、快速マリンライナー41号に乗る。
この快速列車はそのまま乗っていると瀬戸大橋を越えて高松まで行くらしい。それなりに席が埋まっており、日常生活に使われている路線であることが感じられる。

四国との行き来は、このように、列車もバスも自家用車も当たり前のように海を渡ってしまう感覚が面白い。北海道も同じように本州の隣にある島だけれど、海を渡ることはもっと大ごとだという感覚がある気がする。やはり早い時代から文化が花開いた土地との違いなんだろうか。

列車が出発するころ、小腹がすいたので、買ったじゃこ天を連れ(母)と分かち合って食べた。「枝豆」と「海鮮」を半分ずついただいたのだが、どっちもしみじみ美味しい。

この店、「じゃこ天や」(http://uma-foods.com/)もある意味名店かも。