2008年3月27日木曜日

<2日目の1>ミュージアムレストラン 8:30AM

8:00起床。ここのところ朝早い日が続いていたので、わりとよく寝た気分。この日は風の音で目が覚めた。夜半は雨の音が聞こえていたのだが、知らないうちに止んだようだ。

簡単に支度をして朝食へ。ちなみに、ベネッセハウスのアメニティはTHANN(タン)というタイのメーカーのもので、おしゃれでオーガニックな感じであった。唸ったのは、使いかけの石鹸を持ち帰るためのチャックつきの袋が置いてあったこと。逆に安い石鹸でこれをつけても貧乏くさいだけだが、それなり物を使っていると「いいものなので持って帰ってくださいね」というニュアンスになってなんだか格好いい。

朝食は自分たちの泊まっているミュージアム棟の1Fにあるミュージアムレストランで洋風朝食のコースをいただいた。

壁にアンディ・ウォーホルのマリリンなどが飾られているこの場所は、朝食も事前に要予約。朝だけ予約を取っていったのは、単にビュッフェを避けたかっただけなのだが(パーク棟のテラスレストランの朝食は、事前予約不要のビュッフェ)これは大正解だったと確信する。朝からバスに乗って、行って帰って、では面倒である。こっちのレストランなら、フロアを下りてすぐ朝食がいただけるし、その行きかえりに再びギャラリーを見て回ったりする余裕が出来る。

朝食は、いわゆるイングリッシュブレックファスト。フレッシュジュースの種類、お肉をソーセージとベーコンとハムの中から、また卵の調理の仕方を選べる。そしてパン。サービスの人が「トーストと、テーブルロールと・・・あと、フレンチトーストもできます」とおっしゃる。そりゃフレンチトーストでしょう!!
この、スペシャルなフレンチトーストがそれはもう美味しかったのです。ほどよいやさしい甘さとやわらかさ。口に入れるとゆるゆる溶けます。

窓の外もいい天気。うーむ今日もいい一日になりそうだぞ。

2008年3月16日日曜日

<1日目の19>夜のオーバル棟 9:00PM


上層階のオーバル棟は、こんな感じ。(ちなみに写っている人物は母)池の周囲にあるドアは宿泊室のもの。ここにも6室の宿泊室があるが、先ほどのケーブルカーのことを考えるに、けっこう上級者(のんびりしたい人)向きだと思った。

このオーバル棟も、下のミュージアム棟も、そして食事をしたパーク棟やその近くにあるビーチ棟も、ベネッセハウスの全ての宿泊棟は安藤忠雄の設計で、それぞれに趣向が凝らされている。中でもこのオーバル棟は、非日常の空間の演出という意味で一番気合が入っているなぁと思うのである。

オーバル棟に泊まっていない人でも、ここにあるバーは使うことができる。せっかく来たので一杯飲んでいくことにした。バーの中にも当然アートが置かれているが、スタイリッシュというよりもアットホームな雰囲気。だが・・・あんまり長居したい感じの雰囲気じゃないのだ。何でだろうと思っていたら、家具には一家言ある母が言った。「せっかく素敵な場所なんだから、椅子やテーブルをもっとゴージャスにすればいいのに」

そういわれてみると、ここにあるテーブルや椅子は、パイン系の色のごくシンプルなものだった。すわり心地も、そう良いわけではない。せっかくここまで凝った場所にあるバーなのだから、もっとどっしりして離れがたいようなソファーを置いたり、あるいは思いっきりスタイリッシュにしてみてもいいと思うのだが。
バーにしては、「カフェ的」すぎるのかも。

母はフルーツ系のカクテル、私はサイドカーを頼んで一休みした後、ケーブルカーに乗って部屋へ戻ると、お部屋のテーブルの上に謎のギフトボックスが。何!?

「お夜食にお召し上がり下さい」・・・中には、おいなりさんが2つ。
おお~。これは夕食が早い人たちだったらとってもうれしいプレゼント。
だけど私たちはおなかいっぱいだったので、これは明日のお弁当にしよう、ということにした。

シャワーを浴びてベッドに横になる。
今日はよく歩いたし、お酒も入ったのであっという間に寝てしまった。

<1日目の18>ケーブルカーに乗る 8:30PM

のんびり美術館内を探索したあとは、別館のオーバル棟に行ってみることにした。ミュージアム棟の後方、山の上にある「オーバル」へは相当距離があるのだが、そこへどうやって行くかというと・・・

コレで行くのである。↓


しかもコレ、運転手なしの自動運転。
見た目のレトロ感もあいまってなかなか覚悟がいるが、もちろんここまで立派な施設であるからには安全対策も考えられているだろうと信じてチャレンジ。

ミュージアム棟の2Fにあるケーブルカー乗り場へのドアを開けると、あるのはケーブルカーを待つための椅子と、オーバル棟に行ってしまったケーブルカーを呼び戻すためのボタンのみ。
ボタンに近づくとモニターのスイッチが入って、オーバル棟側の駅の様子を確認できるようになっている。向こう側で乗り降りが完了していることを確認のうえボタンを押せば車両はこっちにやってくるので、5分間ほど待てば乗れる、という仕組みだ。(駅は外にあるのだが、寒くないように暖房など工夫されているらしかった)

モニターを覗く。ちょうど人が降りるところだったので、先客が完全に降りたことを確認してボタンを押す。・・・ケーブルカーは動かない。なんでやねん。あれこれ試行錯誤していると、上層の駅のほうにスタッフが出てきて、ケーブルカーのドアを閉めなおした。・・・なるほど、ドアが完全に閉まってないと動かない仕組みなのね。それにしても先客、ちゃんとドア閉めろよな!!

気を取り直して、やってきた車両に乗る。中は6人掛けで、斜面に合わせて斜めに2人ずつ三列座れるようになっている。こちらは母と二人なので、一番下の段に腰かけ、ドアを閉めてロックをかけ、発車ボタンを押す。ケーブルカーは静かに発車し、ゆっくり山を登っていった。

それにしてもこの感じ、何かを思い出す・・・そうだ、昔パリのモンマルトルの丘のケーブルカーで、発車直後に車両故障が発生して閉じ込められたときに似ているなぁ・・・と思っていたら、母も同じことを思っていたらしく、「大丈夫かねぇ~」と言葉を交わす。

山を登る5分間、車内を見渡すと、緊急用の設備らしきものは連絡用の携帯電話のみ。きっと何かあったときはこれで電話して助けに来てもらうってことなんだろう。一方ケーブルカーの上る斜面のほうはどんどん傾斜を増してきた。傾斜がきつくなると、ケーブルカーは自動的に座席の角度を変え乗客が快適になるように調整している。見た目によらず意外とハイテク?なのか??

そのうち陸が切れて海が見え、ここは朝来たらとても良い眺めだろうな、と思っているうちに上層階に到着。次に下で呼び出す人のために、しっかりドアを閉めてから(笑)、オーバル棟に入ってみる。

2008年3月13日木曜日

<1日目の17>ミュージアム内、夕食後の散策 8:30PM

食事のあと、シャトルバスに乗ってミュージアム棟へ戻った。

ベネッセハウス内のギャラリーは一般人でも8:00~21:00の間見ることができるが、宿泊していれば早朝や夜中も含めていつでも見られる。実際のところ遅い時間や朝早くは宿泊客しかいないので、自分のペースで好きな作品をのんびり見て回ることができるのだ。(ちなみにほかの棟内にも、いくつかの作品やデザインチェアなどが点在している)

ギャラリーの作品は、屋外展示と違って撮影もご遠慮下さい、ということになっているので写真は撮らなかったが、なかなか面白いものが多数ある。

なかでも私のお勧めを挙げるなら、

夜見るべき作品:ブルース・ナウマン「100生きて死ね」
朝見るべき作品:安田侃 「天秘」

以上2つ である。

ナウマンの「100生きて死ね」(100 Live and Die)は、ネオンサインを使った大型の作品で、館内のホールのど真ん中に設置されている。天井に明かり取りの窓があるので、ホールは昼は明るく、夜は暗い。で、この作品はネオンを使っているだけに夜のほうが圧倒的に存在感があるのだ。

50の異なる単語とLIVE、そしてDIEという単語を組み合わせた、カラフルな100のフレーズがひたすら明滅するこの作品は、そのテーマも夜にふさわしい。作品の目の前に椅子(これまたデザイナーもの)が設置されているので、夜、暗くなったホールで椅子に座って1~2分ぐらいはじっくり眺めていると、この作品はちらっと見て終わらせるのではなくて、この作品が放つ全てのメッセージを読み取るまで時間をかけて眺めることを要求している作品であることがわかってくる。

深く考えても興味深い作品だし、深く考えなくても足を止めて見ずにはいられない面白さがある。
こういう作品は大好きだ。

一方、安田侃(やすだ・かん)は、その名前は知らなくてもその作品はみんなどこかで見たことがある、というぐらいメジャーなアーティストである。東京国際フォーラムで、あるいは東京ミッドタウンで、とてもすべすべとした、手触りのいい大理石のかたまりが置かれているのを見たことがないだろうか。あれが安田侃の作品である。

このギャラリーでは、「天秘」は壁に囲われた屋外に設置されている。夜に行くと外は真っ暗だし寒いので、誰もその近くまで行こうと思わないどころか、私たちはその手前のガラス戸が誰でも開けられるようになっていることすら気づかなかった。

が、朝明るい光の中でそこへ行って初めて、作品の近くに「靴を脱いでおあがり下さい」(※不確か)という表示があることに気づいたので、あがってみた。というか寝てみた。冷たく硬いのに、なぜかやわらかい気がしてしまう石を寝床にして眺める、直島の朝の空は格別だ。・・・夜行けば星空が見えるのだろうけれど、少なくともこのシーズンでは、石の上ではたぶん寒くてのんびり眺めるところじゃなかろう。というわけで、朝がお勧めなのである。



<写真>「天秘」に寝転がって青空を見ながら世界の神秘について考える(?)masaccio

<1日目の16>ベネッセハウス・テラスレストラン 7:00PM

約1時間の散歩は楽しかったが、すっかり体が冷えてしまった。ほぼ全てを見終わったころ、夕食の時間になったので、今夜の夕食会場であるテラスレストランへ向かった。

ここの夕食は、コース料理のみである。私たちは体を温めたくて、スープのある6300円のコースを選んだ。

前菜、スープ(野菜のポタージュ)、魚料理(魚の蒸し焼き)、肉料理(ポトフ)、そしてデザート。

・・・前菜からデザートにいたるまで、美術館のディナーだけあって、いろんな意味でなかなかアーティスティックなお料理である。こだわりとしては、「地場の素材を使うこと」「美的であること」の2つに努力しているように思えた。ときどき奇をてらいすぎてビミョーな味わいになっている皿がないでもないが、まず見た目が凝っていて面白いし、野菜が多めでヘルシーな感じが良い。

コストパフォーマンスという観点からは、同じお値段でよりおいしいお料理が出せるお店はたくさんあるだろうが、場の雰囲気を楽しむという観点ではここの料理はよく考えられている。そして、最終的にはデザートがメチャクチャおいしいので全てが許せてしまう。ここのデザートはホントに凄かった。なんなんだろう(笑)

<写真上>魚料理。蒸したひらめ(確か)の抹茶ソースがけ。
<写真下>デザート。ショコラフォンダンとみかんのピール、ココナツアイス添え

2008年3月11日火曜日

<1日目の15>ベネッセハウス屋外 6:00PM

ベネッセハウスでは、予約の時点では夕食の予約は必須ではない。本館であるミュージアム棟での食事は要予約だけれど、パーク棟にあるテラスレストランは当日予約で大丈夫なのだ。

私たちは夜7時に夕食の予約を入れ、それまでの間、移動がてら屋外アートを見て歩くことにした。本来、ミュージアム棟とパーク棟の間は若干距離が離れているのでバスで移動するようになっているのだが、その間のルートに屋外美術作品が点在しているので、散歩がてら見て回ることもできるようになっているのだ。

フロントで野外作品の位置と作品名を書いた地図をもらい、オリエンテーリング気分で一つ一つ見て回る。

残念ながら、いくつかの作品は補修中で近寄れなかったが、屋外にあるものはダイナミックで派手な作品が多く、なかなか面白い。好きなように近づいて、いろんな確度で見てみたり、ものによっては触ってみることもできるのが醍醐味であろう。(作品保護のため、触らないで・・・とパンフには書いてあるのだけれど、そもそも潮風にさらされている作品なのだからあまり気にしても仕方ないように思われる・・・もちろん、乱暴に扱うのはご法度だとは思うのだが。)

写真上:「シップヤード・ワークス 船尾と穴」(大竹伸朗)
浜辺に廃船のかけらがたたずんでいる。かつて船だったものが海を臨んで陸の上にあるさまは、すこし詩的で寂しい。


写真下:「南瓜」(草間彌生)
浜辺の廃船とはまったく違う、力強い存在感。草間さんの作品は、何を見てもそこに「草間さん」が存在していて、彼女にしか創れない、炸裂するようなパワーが宿っているのが凄いと思う。


<1日目の14>バルコニーからの眺め

泊まった部屋には大きなバルコニーがあり、そこからの眺めはこのような感じ。
ちょうど窓が西に向いており、海に落ちる夕日の美しさを堪能できる。
湾の美しさもあいまって、なかなか幻想的な風景である。