2008年3月3日月曜日

<1日目の5>岡山城下 12:00PM

そんなわけで「烏城」(うじょう)こと岡山城を訪れてみた。名前のとおり黒い壁が印象的な城である。

ちなみに、この城の写真を撮るなら、この角度か、後楽園方向からの撮影がお勧め。焼失して再建した城の場合仕方ない部分もあるのだけれど、入り口側は「いかにも再建しました」という仕上がりなので、あまり格好よくない。

<1日目の4>岡電:こだわりの「くろ」

岡山から直島へ行くには「快速マリンライナー」に乗って茶屋町という駅まで行き、それから宇野線というローカル線に乗り換えるのだけれど、せっかく岡山まで来たのだからと城下まで足を伸ばしてみることにした。日本三大名園の一つ、「後楽園」を見たかったのだ。

持参したガイドブックによれば、城下まで行くには「岡山電気軌道」、略して「岡電」なるものに乗って”城下”(しろした)駅で降りるのが一番近いという。そこでJRの駅前からふと正面を見ると、なんともレトロな路面電車が出発を待っているではないか!慌ててダッシュして飛び乗る。

この電車、見た目もレトロだが内装もかなり凝っていて、昔ながらの路面電車の雰囲気がしっかり残してある。旅情あふれる、趣きのある素敵な電車だ。あとで調べてみたら、この車両は車体に書いてあるとおり「くろ」という名前で、その色は「烏城」の名で呼ばれる岡山城にちなんでいるという。岡電の人は、本当にこの路面電車を愛しているんだなぁと思った。(詳しくは岡電ホームページの「くろ」の解説をどうぞ)

<1日目の3>岡山駅 11:45AM


岡山空港はこぢんまりとした地方空港。(といっても、国際線も飛んでいるらしくコンチネンタル航空の飛行機なども停まっていた)

空港を出ると岡山駅行きのバスは目の前に停まっている。が、その前にチケット売り場があって、そこが意外と混んでいるのである。

なんでだろうと思ったら、どうも券売機の操作性の悪さのためらしい。
この券売機、普通に1枚チケットを買う分には簡単なのだが、Edyで買おうとかいっぺんに2枚買おうとか考えるととたんに難しい。どう難しいかというのは説明すると長くなるので割愛するが、ともかくそのために、せっかく空港シャトルバスには珍しい2階建てバスがいたのに目の前で逃してしまった。うーむ残念。結局そのあとの、普通のバスに乗って岡山駅へ向かった。

岡山へは、たしか高校生のとき(つまり15年前)修学旅行で来ている。そのときはいわゆる国鉄っぽい普通の駅だったと思われ、こんなに立派じゃなかった。

新しい岡山駅はピカピカで便利でかっこよかった。でも、駅前の桃太郎像は15年前と変わらなかった。(注:Wikipediaによると岡山駅は2006年に改築されたそうだ。)

<1日目の2>機上にて

ここのところ寝不足だったから飛行機が飛んだらすぐ寝てしまったのだけど、なんとなくまぶしくて目を覚ますと、そこにはアルプスの素晴らしい眺めが!
思わずカメラを取り出してパチリ。

これぞ、飛行機ならではの醍醐味。

<1日目の1>羽田空港 9:30AM


朝はラッシュを避けて、8:00発のバスで吉祥寺から羽田空港に行った。行き先は岡山空港。直島は香川県だが、地図で見ると明らかに岡山のほうが近い。実際、岡山の宇野港と香川の高松港からフェリーが出ているが、明らかに宇野港のほうが所要時間が短いし、本数も多いのである。

今回、旅気分が盛り上がっているときに、深く考えず飛行機で行くことにしてしまった。後日、新幹線で行ってもよかったんじゃ?という考えが頭をよぎって、後で調べてみたら「家を出発してからの時間」で計測すると、ほとんど違いがなかった。料金は飛行機のほうが高い。・・・となると、新幹線のほうが若干お得、ということにならないでもないのだが・・・ 飛行機のメリットを挙げるなら、前述の「ラッシュ回避」と、「旅気分」に尽きるんだろうな。(あと、乗り物に乗ってる時間がやや短いので腰が疲れない、というのもあるかも)たとえ国内であれ、飛行機って非日常な感じがしてわくわくする。鉄道ファンがテツだとすれば、空路マニアはなんていうんだろ。

我々の乗る飛行機は9:55岡山空港行き。向こうに着くのは11:15で、それからバスで岡山空港に移動するとおおよそ12時少し前に駅につく計算である。

<序>動機・・・というほどのこともないけれど

数日間、日常のことを忘れたいなぁ、と思った。
具体的な理由は挙げればきりがないけど、どちらかというと慢性的にそう思っているといえないこともないので、まぁ病気のようなものだと思う。

年末年始の休みはきちんと取れたけれど、それ以降あまり気の休まらない日々だったので、2月の下旬になって少し仕事が落ち着いてきた頃に、カレンダーをよく眺めてみた。

・・・2月29日からの4日間なら、金曜日も月曜日も特に予定は入っていないし、休めるんじゃない・・・?

と、私の中の旅の虫がささやきだして、その時期までもう10日もないというのに、慌ててどこに行こうか考え出した。

4日間という日程は、海外に行くには遠すぎる。けれど、国内にだって行ってないところはいっぱいある。ただ、まだ春は名のみのこの時期に行くとすれば、どちらかというと暖かい場所がいいなぁ・・・

で、挙がったのが四国。しかも、せっかくの自由旅行なので一定のテーマのある旅をしたいなぁ、と思って、以前から興味を持っていた、香川県の直島をメインにすることにした。

直島は、ご存知の方はご存知と思うが、ベネッセ(元・福武書店)が相当力を入れて「アートの島」として開発した、島そのものが美術館のようになっている、瀬戸内海の小島である。

そこまで行くならついでに、もう一つ気になっていた、徳島県・鳴門の「大塚国際美術館」も訪れてみることにした。ここは、おそらく世界最大の「模造美術館」である。大塚製薬がグループ企業のもつ陶板プリントの技術を活用して制作した、「1/1スケールのシスティナ礼拝堂」があることで知られている。

この2箇所を軸にして、飛行機のスケジュールなどと組み合わせると、おおよそこんなルートになった。

東京→岡山→直島→高松→鳴門→神戸→東京

なんとまぁ2泊3日、かつレンタカー無しにしては移動の激しい旅程になってしまった。
時刻表の上での計算だと大丈夫なはずなんだけど、果たして計算どおりにいくかなぁ、、、

若干心配を残してのスタートであるが、ま、ともかく国内だし最悪1日余計に休んでるから大丈夫でしょ、という軽いノリで、旅は始まったのである。