2008年3月5日水曜日

<1日目の余談>岡山みやげもの

岡山といえば桃太郎。桃太郎といえばきびだんごである。

というわけで岡山ではきびだんごを買った。岡山城の売店にはマスカット味だの桃味だの色々売られていたけど、やっぱり元祖だろうということで廣榮堂(http://www.koeido.co.jp/)の「元祖きびだんご」を購入。

残念ながら旅の途中で全部食べてしまったので写真がないが(苦笑)、白くて小さくてやわらかいお団子は、素材を生かしたやさしい味で、旅のおやつにぴったりだった。

ちなみに、買わなかったけど買えばよかったなぁ・・・と思ったのは、後楽園内に売っている餡入りのきびだんご。お茶屋の茶菓子としていただいたのだけど、きなこと餡と団子の味のバランスがよく、これまた美味しかった。お勧め。

mixiのブログで以前、北海道のきびだんご(棒状で黒っぽい)は全国的に売られていると思っていた、という話を書いたが、これでやっと本家本元の「吉備団子」を認識できたよ・・・。
※きびだんごの食べつくしにチャレンジしている方がいるので、品物の比較についてはここが便利。

岡山では、会社の同僚へのお土産に桃太郎(?)キティも購入。たしかになんとなく桃っぽい色ながら、微妙なパチものっぽさが漂う謎の一品。


そうそう一つ忘れていた。岡山の人は桃太郎に愛着があるばかりでなく、桃を県のシンボルとしても捉えている模様。たとえば河川の表示もこんな感じ。なんだかかわいい。

<1日目の9>後楽園でいっぷく 2:00PM

後楽園の池の真ん中に、趣深い茶屋が一軒浮かんでいるのだが、ここの門には藁でできた輪がちょこんと乗っていて、ひと手間かけないと門から中へは入れないようになっている。
門の脇には、「お抹茶(800円)ご利用の方のみお入り下さい」と張り紙。
そういえば、朝「空弁」を羽田で食べて以来、まだ昼食を摂ってない。別におなかはまだ空いていないけど、お茶ならちょうどいいかも。
で、茶屋を訪れてみた。
800円で、後楽園限定「あん入りきびだんご」2つとお抹茶。最初、ちょっと高いんじゃ?と思ったのだが、お茶をいただきながらお茶屋のお姉さんとお話していたら、この島茶屋の中は最近まで一般の人は入れなかったのが、今年からこのようにお茶屋を始めて、予約がなくても誰でも入れるようになったらしい。つまり入場料込みなんだな。納得。
しかも、茶器は備前焼、座っているところは昔は殿様の休み処だった場所だそうだ。つまりここで過ごす時間は世が世なら庶民には絶対体験できないものだったわけで、そう思うとありがたみが増してくる。しばし一服。

■写真解説
・右上:島茶屋と太鼓橋
・右中:あん入りきびだんご
・右下:島茶屋からの眺め



















<1日目の8>後楽園にて

さて、岡山といえば、金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並ぶ日本三名園の一つ、後楽園がある。

他の二箇所も行ったことがない私だが、いつかは全部回ってみたいと思っていたので、この機会に寄ってみた。

正直、冬の庭園というのはどんなものか・・・と思っていたが、そこは日本庭園、四季おりおりの美しさがきちんと考えられているものである。芝は枯れていても、既に花をつけている梅の色や水のきらめき、温む風に、まもなく本格的な春が訪れる予感がなんとなく感じられた。

あと感心したのは、この庭を造った池田の殿様の美意識の高さである。日本庭園の要素としては池や木々、草花の配置はもちろん石や建造物のセンスも大切だけれど、さすがに後楽園は「絵になる」場所に事欠かない。殿が名を残すためには、優秀な為政者であると同時に教養人でなくてはならないわけで、なかなか大変な商売である。

それにしても日本の美とは独特なものである。世界のどんな国にも似ていない、それでいてやはり美しいと感じさせる、不思議な美意識がそこにある。西洋との対比でいえば、なんとなく日本の美のほうが土のにおいがするというか、自然の中に溶け込んだ美であると思う。(しかし決して手がかかっていないわけではなく、十分に繊細な細工をした上でなおかつ自然に見せるという美学がそこにある)

そのあたりは、なんとなく食べ物とか、服とか、音楽とかにも現れているような気がしないでもない。

■写真解説

上:「花菖蒲池・八橋」。伊勢物語にちなんだデザインらしい。

中:「流店(りゅうてん)」。板張りの小上がりの中央にさわやかに水が流れていてなかなか小粋。お殿様の休憩所であり、接待などにも使われたそう。

下:「沢の池」から岡山城方向を望む。(お城、あんまり見えませんが。)

<1日目の7>林原美術館

岡山城のすぐ近くに、「林原美術館」という美術館がある。ご覧のとおり武家のように立派な門が目印。(ただし、この写真は中庭から撮影しているけど)

なんでも、もとの岡山城主の池田家の財宝を受け継いで展示しているんだそうで・・・お宝がありそうな予感がして寄り道してみたら、開催していたのは

「華やかな日本刀 ― 備前一文字」・・・。

一館まるごと刀剣の館と化していた。渋い。渋すぎる。
私は日本刀は嫌いではないが詳しくもない。一方で、館内には個々の刀剣に魅入るシニアなおじ様たちがいっぱい。あまりにも自分たちが場違いな気がして、さっさと出てきてしまった。これはこれでめったに見られない貴重な展示だったに違いないのだが。

あとで改めて受付にいた職員の方に聞いたら、ここには常設展というのはなくて、特別展をやるときには、収蔵品の中からテーマを選んで一斉入れ替えをするような形になるんだそうだ。一方、普段は収蔵品の中から適宜選んで時々入れ替えながら展示しているそう。ということは、この美術館、行くたびに違うものが展示している可能性が高いということである。

ううーむ。では次回岡山に来ることがあったら、また寄ってみるか・・・。