茶屋町駅で宇野線に乗り換え、田んぼの風景を走り抜け、終点の宇野駅に到着。
宇野駅は「ターミナル」らしく線路が尽きた向こうに駅舎があって、その改札をくぐるとすぐに港が見える構造になっていた。
宇野港は、瀬戸大橋ができる前は中国地方と四国を結ぶ最大の拠点の一つで、交通の要衝だったのだそうだ。その歴史を物語るように、港はとても立派で、フェリーの船着場がいくつも並んでいる。
ただそのわりに人がいなくて閑散としている感じが、どことなく寂しい。
先ほども書いたように今は列車や自家用車で香川の高松まで行けてしまうので、宇野港と高松を結ぶフェリーの意義は昔と比べて薄れてしまっているに違いない。ただ、私たちのように、橋の通っていない瀬戸内の島々の一つに行きたい人々にしてみれば、船は相変わらず重要な交通手段だ。
私たちの向かう「直島」に向かうフェリーは、現在この宇野港と高松港からのみ出ていて、もっとも本数が多いのはこの宇野港からの路線である。距離も短くて20分ぐらいで着いてしまう。
港のフェリー待合所で30分ほど過ごした後(ここはあまりにも何もなくてとても手持ち無沙汰だったが)、フェリーに乗り込んでいよいよ直島へ向かう。
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